MMT vs ビットコイン:真っ向からの対立
「ビットコイン(BTC)は価値がない」。MMT(現代貨幣理論)の代表的な論者はそう断じます。 なぜなら、MMTにおける「租税貨幣論」(税金が通貨を動かす)の条件を満たしていないからです。
- MMTの主張: 円やドルの価値の源泉は、「政府が税金として受け取る(納税義務がある)」ことにある。
- BTCへの批判: 税金を払う義務のないBTCは、ただの「間抜け比べ(Greater Fool Theory)」であり、次に買ってくれる「間抜け」がいなければ無価値である。
しかし現実はどうでしょうか?トランプ前大統領が外貨準備への採用を示唆するなど、BTCの価値は無視できないものになっています。このMMTの主張と現実はなぜ食い違うのでしょうか?
「希少性」か「柔軟性」か
この対立を紐解く鍵は、通貨の「量」に対する考え方にあります。
- BTCの強み=「希少性」 発行上限が2100万枚と決まっているため、デジタル・ゴールドとしての価値を持ちます。
- MMT(ドルや円など現代の主権貨幣)の強み=「柔軟性」 発行量に制限がないため、経済成長に合わせて通貨を増やせます。逆に言えば、BTCが世界通貨になれないのは、量が少なすぎて経済成長に対応できず、世界をデフレ不況に陥らせるからです。
つまり、「BTCは柔軟性がないから通貨になれないが価値があがりやすい」、一方で「現代の主権貨幣は柔軟性があるから通過たり得ているが希少性がないから価値保存に向かない」という形で両者とも「強み=弱み」を持っています。
日本円の隠れたリスク「マーシャルのK」
ここで無視できないのが、日本円が抱えるインフレリスクです。 注目すべきは「マーシャルのK(マネーストック÷名目GDP)」という指標です 。
- 欧米: 約1倍
- 日本: 約2倍
日本は経済規模に対して、お金の量が欧米の2倍も積み上がっています。今は「溜め込まれている」だけですが、何かのきっかけでこのお金が動き出せば、ある程度の高いインフレ(貨幣価値の毀損)が起きる「時限爆弾」を抱えている状態です。
結論:結局、お金の本質とは?
MMTが批判する「間抜け比べ理論(他人が受け取るから自分も受け取る)」こそが、実は貨幣の本質に近いのではないでしょうか。 その「受け取られる理由」を作るきっかけが、現代貨幣なら「税」であり、BTCなら「希少性」だったというだけの話です 。
【最終的な結論】 現代を生き抜く最適解は、以下の「二刀流」です。
- 経済成長に対応でき、だからこそ貨幣であり続ける「主権貨幣(円・ドル)」
- 増えないからこそ貨幣になれないが、そのおかげでインフレヘッジとして機能する「ビットコイン・ゴールド」
柔軟に増やせるお金(円)に対して、増やせない資産(BTC・金)の価値は、長期的には上がっていくと考えるのが妥当でしょう。
こちらはAIを活用して以下の記事を要約したものです。もう少し詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。



※コメントは最大500文字、5回まで送信できます