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この記事は「立憲民主党はいらない」などと言われてしまう理由を解説します。
Xではハッシュタグ「#立憲民主党いらない」などというものまであるそうです。なぜそんな風に言われてしまうのでしょうか。
結論だけまとめると、2024年以降、現役世代が政治に対して声を上げ始め、それに対して国民民主党がネット活動を通じて大きな影響力持っていることもあって、①国民民主との比較で立憲民主党は古い時代遅れの政党だと見做されがちであること、そして②政策面でも現役世代に嫌われがちな「福祉重視の増税型均衡財政」路線をとっていることが理由です。
以下では、このことをもう少し詳しく見ていきましょう。
立憲が批判される背景:現役世代が政治的に目覚めて声を上げ始めた
立憲が批判される最大の背景は2024年以来、これまで政治に関心が薄いとされてきた若年層・現役世代が政治的に目覚めたことです。
失われた30年と言われる経済停滞で、賃金が増えずに負担ばかりが増えたあと、追い打ち的にコロナ後の物価高に見舞われた現役世代が、ついに政治に対して強い関心を持ち始めたのです。
このような現役世代から見たとき、立憲は「いらない」と見えやすいようなのです。
立憲が批判される三つの理由
そう見えてしまう理由は三つほど挙げられるのではないかと思います。
一つ目は、立憲は55年体制の時代の社会党を受け継ぐ古い体質の政党という面を持っていることです。自民党政権を激しく批判するものの、万年野党的で、政策が現実的でなく、実際に政権を担う気もないと見られがちなのです。
二つ目は、国民民主党と比較されて「いらない」と言われやすいということです。これは弱小なためマスメディアに出られず、ネットに活路を見出した国民民主党のイメージ戦略の勝利の結果でしょう。
国民民主党が、母体が同じく民主党である立憲民主党と差別化するために、自分たちは民主党政権を反省している、自分たちはなんでも反対ではなく政策実現にこだわり「対決より解決」と言うことで、暗に立憲は一つ目で述べた古い体質の政党だと特徴づけているわけです。
そして、この国民民主党がネット上で圧倒的な存在感を持ち、現役世代に大きな影響を与え、現役世代から大きな支持を受けているのです。
三つ目は、これも国民民主党との違いなのですが、立憲(の野田執行部などの中核)は均衡財政、そして増税的緊縮財政の傾向を持っていることです。
均衡財政とは、「国の借金」を悪いものとみなして、政府の支出は税収の範囲に抑えるべきだと考える立場です。それは「税収=支出」という均衡を追求します。
その上で、立憲は社会保障(介護・医療・年金などの福祉)はしっかりやる「大きな政府」という考えですから、一部では減税を打ち出すものの、基本は増税という方向性です。社会保障にたっぷりお金を支出しなければならない分、それに見合う税収を確保するためには増税しかないし、また他の分野のお金はできる限り節約しなければいけない(緊縮財政)というわけです。
この立憲の福祉重視型の増税的緊縮財政が現役世代に嫌われたのです。30年間賃金が伸びず、負担増と物価高に苦しむ現役世代からは、これ以上、俺らから金をとって高齢者に配るのか!と感じられたのです。
これに対して日本維新の会の基本方針は減税型均衡財政・緊縮財政です。「税収=支出」という均衡を追求しますが、福祉を含む政府支出を節約して「身を切る改革」(緊縮財政)を行い、その分、税金も減らすという立場です。
そして、近年一番支持を集めている国民民主は積極財政です。積極財政にもいろいろありますが、国民民主の積極財政は「国の借金が国の経済規模に対して大きくなり続けなければ良い」という形で、均衡財政よりも政府の財政政策の余地を拡大します。それで経済成長すれば、借金が増えても、経済規模に対して借金が大きくなりすぎることはないと主張するわけです。
実際には国民民主も福祉関連支出の節約を一部主張していますが、国民民主の積極財政の考え方自体は、政府支出も減らさず、減税も行うという余地を確保するものです。それで経済成長すれば、借金が増えても、経済規模に対して借金が大きくなりすぎることはないと主張するわけです。
まとめ:なぜ「#立憲民主党いらない」と言われてしまうのか
まとめましょう。なぜ「立憲民主党はいらない」などと言われてしまうのでしょうか。
それは2024年以降、現役世代の政治的な声を上げ始めたことと関係しています。この現役世代に対して、ネットに活路を見出して地道に活動してきた国民民主が圧倒的な影響力を持っています。国民民主の差別化イメージ戦略により、立憲民主は批判ばかりの古い政党と見なされてしまっているのです。
また政策面では、現役世代に嫌われがちな福祉重視の増税型緊縮財政というスタンスが仇となっています。支出を税収の範囲に納めるという均衡財政のもと、福祉(年金・医療・介護など)は譲れないという立場をとっているため、現役世代に対しては支出を絞り(緊縮財政)、さらに税金を取る(増税)という方針になってしまっているのです。
関連記事を二つ紹介します
国民民主党と日本維新の会を比較して、維新的な構造改革・身を切る改革よりも、国民民主党の積極財政が先に行われなければならない理由を解説した記事です。

立憲民主党が緊縮的である理由を深掘りした記事です。



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